INTERVIEW就労者インタビュー 中川莉紗子さん

働く事や社会復帰するための準備について 疾病や障害を乗り越え、働くことを実現されるまでのことを教えてください。 特にご自身で何が不安だったのかを教えていただけますか?
一番不安に感じていたのは「どのくらいの時間」働けるかが分からなかったことです。 アルバイトの経験もなかったため、自分の許容範囲が分かりませんでした。 最初のうちはフルタイム求人に応募していましたが、 途中から短時間勤務に希望を切り替えたり右往左往していましたが、 実際に働いてみるときちんと休憩を取ればフルタイムで問題なく働けています。
就労している今について 現在の仕事内容や働き方を教えてください。働き始めてから、気持ちの変化はありましたか?
現在の仕事内容は主に利用者様のデータ入力、契約書・計画書・ケアプランなどのファイリングです。 日によって仕事量に差があるため、余裕を持って仕事が出来るように工夫しています。 当たり前かもしれませんが、時間を意識して動くようにしているため働く前に比べて 時間の使い方への意識が変わった気がします。
就労する理由や意義について 中川さんにとって、仕事に就く事や続けている意義は何でしょうか?
現金な話になりますが、やっぱり自分で働いたお金で物が買えることです。 欲しいものがあるとそれに向かって頑張ろうという意慾が湧いてくるのでそれを励みに働いています。 初めてお給料が出たのが5月末だったため、父の日のプレゼントを一番先に買いました。
企業に知って欲しいことについて
これから障害を持つ方の採用を検討している企業様へ、
こういうところに気配りをして欲しいなどのご要望があればお聞かせいただけますか? 例えば、
①スキルだけでなく、病名、症状、身体の可動域、精神面などの把握をして欲しい。
②業務に関わるスキルアップが入社後もできるのか?
③その他 等
私の場合、日によって不随運動が多かったり少なかったりと症状が変化するため、 できれば病名や症状の大まかなところは知っておいて欲しいなと思う時はあります。 ただ、障害に意識が行きがちなので、出来ること・出来ないこと、 得意なことなど全体を見て採用していただければと思います。 入社後をイメージできるように、インターンシップや体験実習など 実際に作業を経験させていただけるとありがたいです。
今後について 中川さんの希望や夢をお聞かせください。少し先でも、遠い将来のことでも結構です。
あまり旅行をしたことが無いのでお金を貯めて沖縄に行きたいです。 いつかはハワイなど海外にも行ってみたいとも思っています。
趣味やスポーツについて 仕事以外の普段の生活、趣味やスポーツなどの楽しみを教えてください。
読書が趣味なので休日は本を読んだり、ファッションにも興味があるので母と買い物をしたりすることが多いです。 たまに友人と予定を合わせて食事やカラオケを楽しんだりもしています。
後輩への伝言について 障害のある方に伝えたいことはありますか?
入社してまだ2ヶ月なのでたいしたことは言えませんが、 就職活動を通じて「何事も諦めないことは大切」だと感じました。 ある程度の妥協はしても決して諦めない方がいいと思います。 自分の望み通りにいくことはなかなか難しいですが、 何かを達成するためには相応の対価が必要だというのが私の考えです。
就労を目指す方について 障害を持つ方で、就労を目指されている方に 『これだけは準備していた方が良い』というアドバイスをお聞かせください。
出来るだけ「自分のことを自分の言葉で説明できる」ように準備をしておくことをお勧めします。 書面で纏めるのは意外と簡単ですが、面接時に自分の言葉で伝えようと思うと格段に難易度が上がるため、 簡潔に自分のことを伝えられるようにしておくことはとても重要なことだと思います。
就労移行支援事業所Do-willについて Do-willでの訓練内容や就労への支援について、ひとことお願いします。
Do-willでの訓練内容は今の仕事をする上でとても役立っています。 私の場合遠距離だったこともあり在宅と通所を両方取り入れた講習でしたが、 通所時に外に出ることやいろいろな人と会って話すことが良い気分転換になっていました。 また直接講師に質問をすることにより、理解を深められたように感じます。 もし訓練中に分からないことがあった場合は、 とにかく講師に質問をするのが一番です。 「質問をする練習」にもなるのでぜひ講師と積極的に会話をして下さい。